トランプ攻撃者ニューズウィーク日本版の記事がひどすぎる『アメリカ国民の多くが今、トランプの「信者」になっている グレン・カール』2020年10月15日(木)18時30分。ソースなしの適当三昧。実際の現地の状況はトランプサイドは信者に大警戒。

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以下の2記事をみてみましょう。前者は全くソースなく適当な判断(記事作者の個人的主張)をぶちまけ、後者はきちんとしたルポルタージュになっている。後者の記事のライターは米民主党政権サイドで選挙活動を行なってきた海野素央氏である(民主党出身でもトランプ氏を正当に評価していることを評価したい)。

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アメリカ国民の多くが今、トランプの「信者」になっている

グレン・カール

CIAが視る世界

2020年10月15日(木)18時30分

https://m.newsweekjapan.jp/glenn/2020/10/post-53_1.php

ドナルド・トランプ新型コロナウイルス感染が判明して1週間余り。この騒動に注目が集まるなかで、見落とされている問題がある。その問題とは、米国民のかなりの割合がいわばトランプ信者になっていることだ。それが原因で大統領選の円滑な実施が危うくなり、ことによるとアメリカが内戦状態に陥りかねない。

現職大統領の新型コロナ感染というニュースはたちまち、いかにも独裁者風の安っぽいお芝居の材料になってしまった。トランプはウォルター・リード国立軍医療センターに入院して程なく、医師の助言を聞き入れず、警護員を感染の危険にさらしてまで、病院の近くをドライブした。病院の前に集まった熱烈な支持者に謝意を示すために、ローマ法王のようにゆっくりと車を走らせるよう命じたのだ。

トランプは、入院してわずか3日で強引に退院。病院からホワイトハウスへの帰還を皇帝さながらに演出した。夕方のテレビニュースの時間に合わせて、大統領専用ヘリコプターでホワイトハウスに降り立つと、いかにも英雄然と階段を上っていった(ただし、明らかに呼吸が苦しそうに見えた)。そして「臣下」たちを見下ろし、傲然とマスクを剝ぎ取って、ヘリコプターに向かって2分間敬礼してみせた。それから2時間もたたずに、この様子をまとめた動画がトランプ陣営から公開された。

いまアメリカでは、国を揺るがしかねない2つの心理ドラマが進行している。1つは、トランプ個人の心理のドラマ。もう1つは、米国民が社会レベルで抱いている妄想のドラマだ。

トランプの精神は極めて単純だ。トランプは、物事を全て勝ち負けを基準に考える。常に勝者の「ボス猿」でありたい。その自己イメージを揺るがすような現実は、一切受け入れない。都合の悪い真実はことごとく拒絶するか、誰かのせいにするのだ。

しかし、病んでいるのはトランプだけではない。リーダーの言動は、集団の意識を形づくる力を持つ。理性や事実によって、そうした集団内の論理を覆すことは不可能だ。私はCIA時代に、そのような恐ろしい現象を経験したことがある。大統領が拷問を命じると、高潔なはずのCIA職員たちが(表面上の言動だけでなく)信念まで変えてしまったのだ。

トランプと反知性主義と人種差別主義に関して、多くのアメリカ人の間で(とりわけ共和党支持者の間で)起きているのは、まさしくそのような現象だ。アメリカ社会の多様性が高まるのに伴い、白人男性たちは心もとない気持ちになり、強い不安を感じるようになった。その結果、そうした不安をなだめてくれるような幻想のとりこになりやすくなっている。

この層のアメリカ人は、退院したトランプがホワイトハウスで演じた英雄的指導者像をそのまま受け入れ、自分たちの「主君」であるトランプにとって不都合な事実は全て嘘だと決め付ける。

そればかりか、トランプがテレビ討論会で白人至上主義団体に対して「下がって待機せよ」と述べたことも容認する。その後、武装した白人至上主義団体がミシガン州知事の拉致を画策していたことが明るみに出て、トランプがこの事件に関連して知事を批判するに至っても、そうした考えを変えようとしない。

トランプは、自らの新型コロナ感染を政治宣伝の道具にし、エゴを満足させようとしている。そして、多くのアメリカ国民は、社会を覆う不安とリーダーの病理に触発されて、妄想と危うい集団思考に陥っている。その結果として脅かされているのは、アメリカ社会の平穏と民主主義だ。

<2020年10月20日号掲載>

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アメリカを覆う陰謀論「Q」とは?トランプも手を焼く聖典の中身

「ディープ・ステイト」に「沼の水」?

海野 素央

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65176?imp=0

「Qは真実を語っているの」

5月末の訪日の直前、ドナルド・トランプ大統領が、米東部ペンシルべニア州のモントゥアズビルという人口4500人ほどの小さな街で集会を開催したことは、あまり知られていません。

トランプ大統領の支持者が集まる集会は、たいてい午後4時開場、7時開始です。しかし、筆者が開始11時間前の朝8時に会場へ到着すると、すでに徹夜組を含めて、およそ100人の熱狂的支持者が列を作っていました。

その中には、米国の巨大匿名掲示板「4chan」や「8chan」でトランプ大統領を擁護する投稿を続けている、謎の人物「Qアノン」のフォロワーもいました。

今回、あるトランプ支持者が、Qフォロワーのリーダー格とされる、白人女性のマリー・ルーさんを紹介してくれました。ルーさんは40代半ばに見えました。

今年2月に出版された、Qアノンに関する著書『偉大なる覚醒への招待:An Invitation to The Great Awakening』(仮訳)を日本で購入したとルーさんに伝えると、彼女は目を大きく見開いて笑顔を浮かべ、筆者を歓迎してくれました。

「Qアノンは真実を語っているの」

ルーさんはこう語ると、「我々はQの支持者だ(We are Q)」と印刷された紙を封筒から取り出して、筆者に手渡しました(断っておきますが、筆者は調査研究のために集会に参加しており、Qの支持者ではありません)。

「あなたもトランプ集会で、この紙を掲げてQフォロワーの存在感を示して欲しい」という彼女の強い思いが伝わってきました。ルーさんは他の支持者にもこの紙を配布していました。

羽田空港から2回乗り継ぎをしてモントゥアズビルに入った筆者は、早速Qフォロワーと接触でき、すべてが順調に進んでいると思っていました。しかしこの後、間一髪の事態が筆者を待ち受けているとは、夢にも思いませんでした。

ルーさんを交えて他のQフォロワーと立ち話をしていると、サングラスをかけた体格の良い4人組の男が、突然近づいてきました。彼らはダークスーツを着用し、襟にシークレットサービス(護衛官)のバッジをつけていました。つまり、トランプ大統領シークレットサービスです。

1人のシークレットサービスがルーさんに向かって、ジェスチャーを交えながら「こっちに来い」と、少々乱暴な口ぶりで言いました。

周囲の人は心配そうな表情を浮かべて、ルーさんを見守っていました。シークレットサービスは「Qについて印刷した紙は、集会に持ち込むことはできない」と言うや否や、ルーさんの封筒を取りあげました。

トランプ陣営にも警戒されている

しかし、これで決着がついたわけではありませんでした。シークレットサービスは、他のQフォロワー、そして筆者にも「Qアノン支持」の紙を提出するように要求してきたのです。筆者は、紙をポケットの中に隠そうと思えばできたのですが、正直に渡しました。

ところがその時、「我々はQの支持者だ」と印刷された面ではなく、ルーさんから聞き出したQアノンについての情報をメモした裏面を、表側に折って渡してしまったのです。

そこには、「Qフォロワーの間では、偽証罪などで起訴されたマイケル・フリン元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)がQアノンの運動を始めたといわれている」などの情報が記されていました。

シークレットサービスは数メートル歩いたところで、筆者のメモに気づき、突然立ち止まってそれを読み始めたのです。彼らはメモの内容を吟味しているようでした。

この間、まったく生きた心地がしませんでした。彼らに「このメモを書いたのは誰だ」と追及され、内容について尋問される場面が脳裏に浮かびました。

「しまった。万事休すだ。帰国できないかもしれない」

しかし幸いなことに、シークレットサービスが引き返してくることはありませんでした。焦って自分でも忘れていましたが、筆者は日本語でメモをとっていました。

いずれにしても、シークレットサービスはQフォロワーの存在をかなり警戒している様子でした。

しかし、Qフォロワーといえば筋金入りのトランプ信者です。なぜトランプ陣営は、Qフォロワーにこれほど神経質になっているのでしょうか?

筆者が30代と見られる白人男性のQフォロワーに質問すると、彼はこう回答しました。

「トランプ集会が、Qアノンの集会だと見られたくないからさ」