あの栃木県警察小山警察署間々田派出所内の台貫。

中学2年のとき大変な怪我をした。全治9ヵ月。重傷だ。私は左腕を生涯使えなくなるところだった。

長時間の手術を行い40日間入院する(日本でトップの先生が2人がかりで5時間以上頑張ってくれた)。退院後にリハビリ半年間。ひじが170°まで開き左手でものがつかめるまでそれだけ要した。それだけ通った。

病院は家からは直の交通機関のない場所にある。国道を通って向かう。父はそこまで毎週自動車で送迎してくれるのだ。

で。

そんなのと関係なしに間々田派出所の台貫。通うたびに気になって仕方がない。国道脇の目立つところにある。白バイも時折いる。都市化も進んでなく道路拡張も行われてない新4号もまだない時代にやけに堂々と存在してる。

「あれは台秤で車の重量を計るんだよ」車の重量を計る? 車のまま秤にのせる!?

「過積載で走ってるの捕まえるためだな」過積載で走る? そんなことして何の利点が?

「馬鹿お前トラックとか違法だけどたくさん積んでそうやって儲けてんだぞ」違法だけどそうやって儲ける!?!?

東京の市域拡大に伴いそこへと向かうトラックやダンプが増えていた。当時の国道4号線は通勤路線でなくトラック街道だった。車をみると乗用車と同じか時間帯によってはその2〜3倍くらいトラックが走る。映画も『トラック野郎』の時代なのだ。

たんまり積んでひと儲けたくらむトラックたちは台貫で一網打尽にされてしまうのである(慣れていれば別ルートを見つける。よく川沿いの変なとこ走ってるトラックを見かけた。そりゃもうあの映画のようにゲーム感覚だったのである)。

※その数年後に八重洲出版『モーターサイクリスト』読みはじめて毎年されてる特集に驚いた「日本全国速度違反取締マップ」。読者がどこで捕まったのか、どこでオービス見かけたのか、投稿情報をもとに詳細に解説しているのだ。

無縁と思っていた。一時停止の標識が独立したものでなくなぜか電柱の見づらい位置に取り付けられ、だまし討ちのようにその影で違反者取締が行われ、私が当然それを見落とし出てきた警官に対応しているうちに次のバイクと次の自動車が停止ガン無視で通りすぎてく状況に出会うまで。つまり罠的な状況もあるのだ。違反者確保のノルマがあり初見殺しはありなのである。そうなると「こういうのは運」と理解するしかない。

運と理解するまで免許とって3週間だったのである。

※もちろん私は遵法主義者です。