こんな文化があるのか! エブリイバン リフトアップについて。

DODGE RAM CAMPING を売り払い。自動車の世界からしばらく離れてしまってる私です。まったく興味がなくなった。ガソリンは高い。いまは150円近くする(RAM を乗り回してた当時のガソリン価格は1リットルあたり79円でした)。そっから2倍近く高くなってその環境でリッター4~5kmの RAM を転がすのではお金はだだもれ状態だ。目に見えて金が減る。ちょっと走るだけで道路にお金を(ガソリン税を)敷き詰めているようなものなのです(自動車税も高かった。8万円)。

で。

そういや最近の自動車はどうなってるんかなーと思って久しぶりに軽のバンを検索してみたのですよ。

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軽のバンは燃費が悪い。荷物を中心に考えるならこれほどいい車はないのですが。その分容積が増してしまい前方投影面積が大きいのだ(※ひとによっては空荷で運転する状態を「空気を運んでる」といいます)。NAKAJIMA が乗ってた軽バンもリッター10kmいかなかった。ちょっとした普通車より燃費が悪い。同じエンジンを積む軽自動車でもアルトになればリッター20kmは軽いのだ。

ところがなんと。

最近出てきたスズキのAGSの機種によれば、バンでもリッター15kmはいくのだという(AGS=オートマティックギアシフト。MTのクラッチと変速を自動化したもの)。ケースによってはさらに伸びる。エンジンは中低速化してる。高回転まで回さなくていい。過去の軽のようにな過剰な騒音には悩まされない。燃料効率は上昇してるのだという。

俄然興味出てきちゃいましたね。安く荷物が運べるといのは大きなメリットです(人間だけならそれこそ自転車で十分です)。RAM の3~4倍燃費がいいならおそらく検討する価値はある。

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そういうわけでスズキの自動車 エブリイバン を検索してみました。

そしたらなんとなんと! 驚くような文化が存在してるじゃないですか。

リフトアップキットの存在である。車体の上ものを持ち上げてしまうのである。

商用車で安価な車の代表である エブリイバン を4インチ(10cm)もリフトアップしている。搬入車両みたいな車をそんなふうに変化させるのである。新車で100万円するかしないかの車をプレイアブルな見かけに変えちゃうのだ。

機構的には不自然である。ただでさえ腰高な軽バンである。コーナリングはめちゃくちゃだ。急ハンドル切ったら危険でさえある。安全性とかうるさく言われたら言い訳できる場はないのだ。

そんなの関係ないのである。見た目の格好良さ最優先である。リフトアップ軽バンのこの見目ったらなんなんだろ? まるで改造アメ車を見たときのようなわくわく感なんだ(当方『アメ車マガジン』『A-cars』の愛読者でした)。美しい。

乗ってる楽しさもわかる。目線が10cm高くなる。これは身長が10cm高くなるのと同じだ。軽なのに他の車を見下ろせる。チープな100万円の自動車だ。しかし乗ってしまえばこっちの勝ちだ。気分爽快。加速なんてどうでもいいのである。

格安の車を手にしてその中で目一杯背伸びして、その若い衆たちのやる気というかほとばしりというか、これはもう溢れるエネルギーそのものの魅力だ。

素晴らしい。昔の峠族とかバイクの換装パーツとか改造サイドカーとかと似たような魅力を、私は現在の軽バン(エブリイバン)に認めてしまったのですよ(これらを乗り回す感覚はおそらく昔の人々が2ストロークバイクを乗り回していた感覚に近いと思います)。

※150万円で最安の普通車を揃えるのと、150万円でエブリイバン+リフトアップ加工するのと、どちらがおしゃれで合理的な判断かということです。もしかすると後者かもしれない。なぜなら馬鹿だからだ。乗り物に乗ることで自分が馬鹿であることを世間におおっぴらに示すことができる。馬鹿であることは示されなくてはならないのである(頭の程度を周囲に示して歩ける。素晴らしい。良識を誇示する必要のある世界の中で平気で馬鹿であることを示せるのである)。

www.blow-net.co.jp

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www.roadhouse.co.jp

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なんなのこの格好良さ。

燃費? 忘れたわ。

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※理論編補遺。パワーは要らない。

信号って増えましたよね。街中で走ると必ずひっかかる。ひとつひとつ止まらざるを得ない。平均速度は20km/h。そんな状態で50kmも60kmも走るのだ。こんな中では最高速とかコーナリング性能とか追求しても無意味だ。エンジンも最小限でいいのである。

必要なのは見晴らしだ。街中に自動車は増えすぎた。ワゴン車ばかり増えてる。ひとつ前の車しか見えない。原付を含めて自動二輪車の市場は現在壊滅状態にありますがそれは見晴らしが悪化したからである。必然的にバイクの事故は増える。二輪車の危険性の増大は見晴らしの悪化に起因するものが多いのである。

そんな中で形状的に頭ひとつ抜き出る道を選ぶ。視認性・被視認性をハイトを得ることで確保する。エンジンは最小限。こんな合理的なことがあるだろうか。

所沢の田舎道をフェラーリが走ってた。そこら中渋滞の中、徐行である。ああ恥ずかしい。エンジンは高回転までうなってる。周囲にあるのも営業用の流線型ボディをした電気自動車だ。そんな隣でリッター20に達するか否かの軽ハイトワゴンを転がすなんてこりゃもうクールなんてもんじゃないです。

 空気抵抗も問題にならない。どうせ時速60kmくらいしか出さないのである(交通状況的にどんな車だって出やしないのである)。

※理論編補遺2。エブリイは安い。

100万円である。新車価格でこれである。おそらく製造原価に近い。この値段より安くなることはないわけだ。中国・インドで低価格な自動車は存在し得るかもしれませんが、それは衝突安全試験等を消化していないからである(現在の自動車価格のかなりの部分を占めています。旧い形式の車体製造設備をそれらの諸国に置いて製造を続けるのは旧車体が国内安全基準を満たさなくなったからである)。おそらく100万円で買える現在が臨界点である。安く、丈夫で、誰もが買えるというものづくりの倫理がいま限界を迎えつつある。

2年で更新するケースのあるスマートフォンが10万円する時代である。それらどころじゃないコストをかけてるのにエブリイはどうみても安すぎる。

※理論編補遺3。自動車ジャーナリズムの記事を読むとばかになる。

これはもちろん否定的な意味でのばかです。変な専門用語で加速が最高速がブレーキングがコーナリングが・・ 電気自動車のうんたらがアクセル踏むと5秒台で100km/hになるんだという。

ばかなんじゃねえんかな? そんな記事読んだら誰だって試したくなるでしょう。

箱根ターンパイクで足回りをみるんだそうだ。そんなの読んだら誰だって箱根でカーブ攻めたりしたくなるでしょう。ちょっと外れれば狭い別荘地だらけの箱根で。自分の所有するわけでもない公共地である箱根で。

なんなんだって思っちゃいますね。

20年前ならわかる。そういう文化もあった。どういうわけか未だにそれを引きずってる。自動車ジャーナリズムだけじゃなくあらゆるカテゴリーでそうなんだ。

うざいしきもい。読むとばかになる(悪い方のばか)。ほんとこれらを撤廃しないと。日本は老人に牛耳られちゃってるって思いますね(老人的視点に牛耳られちゃってるって思いますね)。

↓この、エブリイがリフトアップベースとして素晴らしいことを発見した瞬間の、その驚きを伝える記事。感動です。

dressup-navi.net

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なんてんだろ・・ 素晴らしいですよね!! 自由で独創性にあふれて、実利をもたらしコストは最小限である。

格好いいですよね。

格好いいですよね!

格好いいですよね!!