スクリーニング症候群。AIは何に使われるのか。注意力の補完である。メカニカルアシストの恩恵は絶大である。

人間には当然向き不向きがあるわけです。あるいは人体と言っていいのか。

生理的限界である。

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現在の船舶航法システムは優秀だ。四方の見張りをレーダー等の観測機器に任せられる。現在の座標はGPSで求められる。わずか20年ほど前までは海上の座標決定はロランCに任され(※1980年代初期のマイコン雑誌でロランの使い方が解説されています)精度も悪く常時観測が不可欠だったのである。

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常時観測である。見張りである。自動車や飛行機を運転・操縦するときのようにひとの目で常時外界を視認する。

それでも衝突する。GPSのない時代では、それこそ船舶事故はごく日常的に生起していた。海難事故の頻度が減少したのは紛れもなくGPSシステムの恩恵である。

船舶では毎日毎時ひとを替えながら延々観測しつづける。それでも機械による衝突回避システムには及ばない。自動車の自動運転はなかなか困難のようですが。船舶においては自動運転(操縦)はとうに実用化されているわけだ。

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話をゲーム性に戻すわけです。

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ゲームは注意力を使う。注意力を使うのがゲームである。人間の注意力には限界がある。注意力における根性試しみたいな側面があるのだ。人間の力が均等であるとして、その上で優位を確立するには観測機器の充実は現代的なゲームには不可欠だろう。

具体的には野球である。対抗チームの試合映像は必見である。「ビデオカメラ」「ビデオデッキ」の充実が野球の高度化に寄与したのだ。電子機器の使用は不可欠なのである。

ゴルフでもボクシングでも練習の様子をビデオに撮る。フォームの可視化や矯正に映像の使用はなくてはならない。全ジャンルにおいて機械を使うのである。

ルポや小説やコミックや映画の制作にもスチールカメラやビデオカメラを用いる。資料がなくては話にならない。背景をいちいち記述するためにも写真が必要なのである。

カメラの有無で世界は劇的に違ったものへと変化した。細部までの観測が可能となった。プレイヤー(ピッチャー、バッター)の癖を詳細な部分まで把握できる。撮影機器のない(撮影データのない)世界は、もはや存在しないのである。

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ゲーム性である。現在の時点で。カメラや資料の有無がプレイヤーの能力を分けるところまできている。有力チームは対抗するプレイヤーの資料を完備している。

この先に何があるのか。リアルタイムの解析である。おそらくAIのもっとも効果的な使用法は相手チームの戦略解析や自身のチームの戦略開拓にあるだろう。

知的なカンニングである。注意力の補完である。そしてそれ抜きでは社会は回らなくなるだろう。

※人間の身体において注意力の継続には限界があることからみてこれは不可避である。AIは真っ先に注意力の補完に使用されることになる。

※そういう意味で先日記述した例えば農作物害虫の「擬態」等については真っ先にAIが仕向けられるべきテーマである(現代人が注意力をもって観察に取り組むことが困難な対象であるため=今後の劣化が予想できるため)。

※ゲームというものは互いの注意力の不備を突き合うものであるため、メカニカルアシストの恩恵は絶大である。