「子供はプッシュアップなんてしないですよ」えええええ!? 今の子って何してるの? まさかほんとに起きて寝るのみ?

昔。東京に初めて出てきた頃。
数日間だけですが配送業の仕分けバイトをしました。2階から小荷物がスロープを下ってきてそれを確認して仕分けする。現代なら真っ先にロボット化する仕事なわけですが、まあそれを体力任せにして処理していました。
どうやら普通より体力があったみたいなのです。
昔の野木中は体育指導一辺倒。部活は基本的に運動部しかなく、全員参加が義務であり、毎日45分間の朝練とそれに倍する夕方練習、放課後の45分間の特別体育(通常の体育にプラスして行われる)これをスペシャルで行うわけだ。
運動してない中学生と比べると実に5倍の負荷である。
部活は全部県大会へと出場する。卓球部は全国大会制覇である(この卓球部の練習見ると恐怖を感じました「そこまでやる!?」。朝は暗いうちから夜も暗くなるまでひたすら卓球繰り返す。延々とラリーをする。機械のように正確だ。機械のようになるまで機械になりきるまで繰り返す。12歳から15歳、中学生の伸び盛りの身体と精神を毎日5〜6時間卓球に捧げきるのである。教師の指導も先輩の指導も「凄い」ただそれだけなのである)。
私の所属してた柔道部なんてその中では弱小。最弱。底辺レベル。私なんかその柔道部の中でも最底辺にいたわけです。

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そんな私が荷物を仕分けする。大学生より全然ロートルで体なまってて大丈夫かなと現場へ行く。
ところが使えてしまうんだ。荷物だって米や大豆の大袋に比較したら全然軽量。ぐにゃぐにゃしない。問題ない。大学生はたちは1時間しないでへばってる。体が動かなくなっている。
野木中の最低の最底辺でも一般の人々よりできる。それは衝撃でした。
(現代的表現ですが)あの海兵隊のような連日の訓練は、合宿は、無駄なものではなかったのです(小林まこと『柔道部物語』の中では、合宿の初日にあまりに練習を続けたが故に疲れすぎて寝れないというシーンが出てきます。これは本当「ある!ある!」状態です。私も初日2〜3時間しか寝れなくて恐怖を感じた。全員が夜通しうなり続け「う〜寝れね〜」という声が低く響きわたる。2日目どうなってしまうんだ。ところが大丈夫。2日目になると寝れるのである。中学生はすごいのである)。

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あの柔道部と毎日体育がなかったら普通の学生水準だったんだろうなあ。そう思う。中学生は多少無理目でも全部吸収してしまう。おそらく試験勉強でも他の領域でもそうである。

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無理目じゃなかったら伸びなかったよなあ。
ゆとっていたらどうだったんだろう。

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運動器具を若手にみせる。教師の卵である。いくつか見てみて語った「子供はひまがあってもプッシュアップなんてしないですよ」この一言に衝撃を受けた。
プッシュアップしない。外でも遊ばない(外遊びは事実上消滅しました)。じゃあ何してるんだ。私は現状把握はできなかったのか。
否。
実は状況が変われば運動くらいするのだ。子供たちの柔軟性は高いのだ。無理目でも平気で吸収する。吸収したものは生涯使い続ける。
いろいろと学校教育・学校制度を批判してしまう私ですが、得たものは確実にありますし、その得たものは自分の意思で得たものではない。
いまでも「(身体の状況や精神的負担を)運動で解決する」という判断があるのは、確実に中学時代の影響なのである。