新規部品part2が絶妙に格好いい。衝撃を吸収し余計な振動が発生しない。

とか言ってますが勘です。コンピュータシミュレーションしたわけじゃない。しかし勘でも当たれば問題ない。どこに振動が発生するかはだいたい勘でわかるのだ。日本のものづくりでも1985年頃までCADを使わずに手書きで図面を引いてたのです。
市販モーターサイクルにおいて初めて16000rpmの回転数を常用とした YAMAHA FZ250。通常の高回転型四輪車の2倍の回転数をものにしている。
私の手元にも1台ありますが、そんな機械がCADなど使わず全部手書きで設計されてたなんていま考えても驚きでしかない。
振動がどこに発生するか部品のどこに応力が集中するか。それらはシミュレーション以前に勘で把握されている。

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私がいましてることなんてプリミティブ中のプリミティブ。おもちゃです。玩具です。
それでも。組み合わせる部品をCADの中で並べぐりぐり回転させるともう超絶に格好いい。
尖った部分は少なめにして全体を丸く形成している。余計な振動が発生しないように。応力の集中がないようにです。
※図面? すみません。載せられません。察してくださいね。
※この部品サイズでみて十分に大きな力が瞬間的に断続的に発生する。部品はおそらく疲労していく。その疲労の蓄積される部分(応力の集中する部分)はどこであるのか。
あるいは振動する部分。これはなぜか応力の集中する部分の反対側だったりする。ばたばたはためきぶるぶる震える。台座からぴょんぴょん跳ねる。別の部品に衝突する。
工学部の人々ってこういうの考えて処理してるんだよね。頭が下がります。こういうのほんと社会に必要な学問ですよ。

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富良野の農協のにんじんジュース工場で働いた経験があります。といっても稼働前後の機械整備がメインです。これが大変。超大変。
レーンの中から暴れて飛び出した部分的にカットされたにんじんが数十畳あまりの工場の建物の中にまんべんなく飛散してるんだ。念入りに除去する必要がある。
除去するだけで毎日2時間。それがもう機械の奥の奥、手の入らないような場所にあるわけです。
小道具を使って取り除く。
衛生的になるよう80パーセントエタノールを使う。
稼働開始前になんとかならなかったのかと思う。非合理であり理不尽である。余計な部分にエネルギーを消費してしまう。
しかし農業を本格的にはじめてみて、農業機械なんて稼働するごとにこれに近い整備が必要なんだって思い知らされた。
コンバインとか機械の隅々まで藁の繊維がはびこる。当日のうちに除去しないと固まる。これがもう筐体の隅々まで、チェーンの奥の奥まで入り込んでるんだ。
ラクタで耕耘するたびローターのブレードを掃除する。高速でからみついた粘土が焼けたように固まり、それを鎌でかきおとす。中腰で、ローターのフードの中に両膝ついてかがみこんでである。
そういうの、使う機械使う機械「全部」ですよ。
毎日使用した後に時間をかけて整備整備ですよ。
全身がへとへとになるまで整備するんですよ。

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これらが少しでも楽になればひとの考えは変わる。
実は現代人、この整備整備の連続ができない(※私も苦手です)。IT関連でデスマーチなんて言いますが農業は常にデスマーチ。田んぼにもぐらが穴を開けたら労働時間に関わらず早急にとりついて修復する。雨で水が増えたら堰を切る。うんかが発生したら数時間のうちに対処する。気温30℃を超える中重いレインフードをかぶり防虫用の薬剤を調整して泥の中に身を委ねて散布するのだ。
大変なんですよ。
大変なんですよ!!
これ、多分農業従事者のあり得ないほどの粘りと集中に依存している。
だからそれに耐えられる人々が消えた後、農村は消滅する。限界集落は消滅する。

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そうしないためにはメンテナンスフリーの環境を考えるしかない。
設計・製作の手間がどれだけ重要かということである(スマホや乗用車で達成できている水準までもっていければ人々は幸せになれると思います)。