K淘汰とr淘汰。ヒトの脳と昆虫の微小脳との進化的戦略の違いの比較図。

進化生態学で最初に学ぶ内容は、K淘汰とr淘汰です。
この判断を最初に行ったのは彼の『社会生物学者』E.O.ウィルソン なのですが、簡単な数式で生物の進化の方向性を2種類に分別しているのは画期的であった。
生き物が環境適応するためにとるべき戦略は1種類ではない。複数あり得る。
その片方の極は個体の適応力自体を上げていく戦略でありK戦略と呼ばれる。他の一方の極は世代交代を速く出生する個体数も多くして、その中で淘汰されずに生き残った個体が次世代を育む戦略であり、r戦略と呼ばれる。
私たち人類は寿命も長く文化による環境適応性も高い典型的なK戦略者であり、多くの人類は進化の方向はK戦略の向きに存在していると理解している。
しかしr戦略を取る生物である「昆虫」も、新生代に入り爆発的に環境適応し種数を増やし生活の場を広げている。彼らはr戦略者である。
この辺を含めてそれらの生物の脳の比較が行われているところがおもしろい。
大変勉強になります。ありがとうございます。
◎微小脳と巨大脳 ―― 自然は多彩な脳を生み出した
水波 誠 みずなみ まこと (北海道大学大学院先端生命科学研究院)
https://www.sci.hokudai.ac.jp/~mizunami/MICROB~2/photo/micro-giant.pdf

数式はこの辺をみてください。
◎個体群生態学・群集生態学 2013 年度 基礎生物学 II(担当:中尾史郎)
http://www2.kpu.ac.jp/life_environ/app_entom/kisosei1.pdf

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私は生物学者なので、人類の進むべき道、個人のとり得る戦略、会社や企業のあり方は複数あると思っています(「◯◯のやり方が最高」とは考えない)。
どのやり方が最適なのか、それを結論づけるのは、企業のトップや評論家ではない。社会の中での人々の選択であり、歴史であり、運命である。
それはヒトの知能を超えている。この社会自体が分別する巨大な計算装置なのである。